DV加害者の4つの顔 — その特徴と心の闇


DV加害者の特徴とは何か。私が出会った事例から考えます。
多くのDV加害者と向き合ってきて、いくつかの共通点が見えてきました。 その特徴を知ることは、あなたやあなたの大切な人を守ることにつながるかもしれません。
二面性の仮面
第一の特徴は、二面性です。
外の世界では「いい人」を演じています。 職場では頼られる存在。 近所では評判のいい人。 知人からは「あの人が?まさか!」と言われるような人。
でも、扉が閉まった途端に別人になります。 家族だけが知っている「本当の顔」があるのです。 この二面性こそがDV加害者の最大の武器になります。
なぜなら、被害者が助けを求めても、周囲は信じないからです。 「あんないい人が?」 「きっとあなたにも原因があるのでは?」
被害者は孤立していくのです。
「お前が悪い」の呪縛
第二の特徴は、責任転嫁です。
DV加害者は決して自分が悪いとは思いません。 「お前がそうさせるんだ」 「なぜ俺の言うことを聞かないんだ」 「俺を怒らせたお前が悪い」
自分の暴力の責任を、すべて相手に押し付けます。 そして被害者も、それを信じてしまうのです。 「私が悪いのかも」と。
これが最も恐ろしい点です。 被害者の心に「自分が悪い」という思いを植え付けることで、 逃げることさえできなくなってしまうのです。
じわじわと締まる檻
第三の特徴は、段階的な支配です。
最初からすべてを奪うわけではありません。 少しずつ、じわじわと自由を奪っていきます。
最初は「心配だから」と連絡を要求します。 次に「好きだから」と友人関係に口を出します。 そして「家族のため」と財布を管理します。 最後には「お前のため」と社会との接点をすべて断ちます。
カエルが熱湯に入れられると飛び出すけれど、 水から少しずつ温めると逃げられずに死んでしまう。 それと同じです。
気づいた時には、すでに支配関係が出来上がっているのです。
愛と暴力のシーソーゲーム
第四の特徴は、愛情の操作です。
暴力の後には必ず「ハネムーン期」があります。 「ごめん、愛してる」 「二度としない」 「お前がいないと生きていけない」
この繰り返しが、被害者を混乱させます。 愛と暴力が入り混じり、何が正しいのかわからなくなります。 相手の「愛」を信じたい気持ちが、逃げる足を止めるのです。
瞳の奥に見える孤独
深層心理を見ると、DV加害者は「寂しい」のです。
私が多くのDV加害者の瞳を覗き込んで感じたのは、 底知れぬ寂しさでした。
自分の存在が認められない恐怖。 愛されていないという不安。 それを埋めるために、支配という手段を選んでしまったのです。
でも、寂しさを埋めるのに暴力は役に立ちません。 むしろ、さらに孤独を深めるだけです。
癒しへの道 — 魂の救済と再生
真に必要なのは、愛情です。
DV加害者が本当に求めているのは、 ありのままの自分を受け入れてもらえる場所です。
その場所が、ここ平戸教会です。まずは、私と1対1でお話を続けましょう。次第に本当の自分と向き合う勇気を持つことができます。 それが、暴力の連鎖を断ち切る第一歩になるのです。
支配ではなく、共感。 暴力ではなく、対話。 恐怖ではなく、安心。
その道のりは決して簡単ではありません。 でも、必ず光は見えてくるでしょう。
暴力に頼らなくても生きていける。 支配しなくても愛される自分がいる。 その事実に気づいた時、本当の癒しが始まるのです。

あなたの魂の奥に寄り添わせていただきます。 どうぞ一人で悩まないでください。